2ntブログ

隣の芝生SM雑記帳

SMを中心とした乱文です

不思議な出来事

K駅から数分歩いた本屋さん、エロ系雑誌が充実しています。 出張カンヅメの帰りに少し足をのばしてエロ界のトレンドをチェックします。(・・・ってお店にとっては立ち読みだけして帰る嫌な客・・)

お店を出て歩いていると、いきなり肩をちょんちょんとたたかれました。
ぎょっとして振り向くと身長180cmくらいのすらりとした男・・・・ 顔色は蒼白く手足が妙に長い感じ・・・
「SM お好きですか?」
「えっ? ちょっといきなり何?」
「いや、先ほどの店で熱心にこのような雑誌を読まれていたので・・・・」
男が紙袋から取り出したのは、おおむね実話だとは思いますが、結構S男の妄想に都合良くテイストされた女性の手記が登場する某有名雑誌、男は長くて細い指でパラパラとめくりだした。
「ちょ、ちょっと、いくら人通りが少ないからってこんな所で拡げないでよ・・」
「えーっと、これですね・・・・<誰にも相談できない被虐願望を胸に自縛オナニーにふける有名塾講師。>  この記事熱心に読んでましたねー」
「わーっ、そんな大きな声で朗読しないで! まあ一生懸命は読んではいたけど・・だって書いた人に失礼でしょ ・・・・   ところであんた何者?」

突然声をかけられた動揺から少し落ち着いてくると、何故、こいつが声をかけてきたのか、考えられる限りの可能性とそれに対する対応を次々と思い浮かべて頭の中でファイリングしてゆく。

「変態雑誌を見ていたことをタネにゆすろうとしている?・・・いやいや、合法的な雑誌でしょ・・・まぁ立ち読みで済ませたのがセコイと言われれば申し訳ないと言うしかないが・・・
もしかして、エロ本を立ち読みするヤツに恐怖心を与えてこれから必ず買うようにさせるエージェントの人? ポン引きっていってもこのあたりに風俗店も無いし・・・・」

こちらの緊張状態が分かっているのか分かっていないのか、男は陶酔したようにページをめくってボソボソと音読を続けている。どちらかというと責められている女の子の姿に感情移入しているようにも見える・・・・・もしかしてM?
鼻筋は高くいわゆる彫の深い顔立ち・・・シベリアンハスキーみたいな目の色をしていることからも明らかに日本人ではない・・・・  その割には、「陵辱」とか「挿入」とかいう漢字が読めるのが不思議だ。    ・・・・と、男が口を開いた

「私は、こういったことに興味を持つ男性、女性を見分けることができるんです」
「えーっ!どんな方法で?」
「その人とお話しして1~2分くらい経つと額のところにぼんやりとした光が見えます」
「ウソでしょ? どうやってそんな能力を手に入れたの? だいたいそれが正しいってどうやって証明する?」
理系オトコの言いがかりに男は少し困ったような表情を浮かべた。
「実は自分にこの能力があることに気がついたのは数週間前のことなんです。私は外国語講師をしていたんですが、解雇されてしまって途方にくれていたんです。それを見かねてある生徒さんが家に寄せてくれまして・・・・」

「あー、例の話ね・・・気の毒だったけど話がちょっと本筋からはずれてない?」

「ごめんなさい」 大男はひんやりとした表情をしている割に腰が低かった
「その生徒さん、とても魅力的な人だったんですが、S女さんだったんです」
「うわっ、予感が的中しちゃったよ、もしかしてあなたはM男さん?」
「・・・というか、今まで普通のセックスしか経験したことなかったんですけど、彼女といっぱいお話をさせてもらううちに 生粋のマゾ だって今は自覚しています」

語学学校の倒産がこんなドラマを生み出しているとは知りませんでした・・・・

「・・・とすると、Mに目覚めた時からその能力が身に付いた ってこと?」
「うーん、日本に来る前から時々会話している時に相手の額にぼーっと光が見える事はあったんです。ただ、そんなこと言っても病院に連れて行かれるだけですし、意味も分からなかったんで・・・・・」
「そーか、じゃあ今のご主人様の額は?」
「はい、可憐なオレンジの光が・・・・・」

何だか凄い話になってきたぞ  しかし油断は禁物、結局は「この能力を身に付けたければ壺を買え」ってエロ中年を騙しにかかるのかもしれないからな・・・・

「ところで、 あ・・・、ウソの名前でもいいからとりあえず呼び名を教えてよ 
・・え? エフゲニー・ロバチェフスキー ? それって偽名なのか本名なのか分かんないよ
とりあえずロバさんということで・・・・で、ご主人様は? キョーコ様 これで話が分かり易くなったぞ・・ で、 ロバさんが額に光を見るのはSさんだけなの?」


「このことをキョーコ様に話したら面白がってSM好きの人が集まるお店に連れて行かれました。」
「キョーコさん、やるねー それでSさん、Mさん 共に分かるんだ ってことを確認したんだ」

「でも・・・・、お店の中に居た半分の人、おでこに何も見えなかった・・・・」

「ロバさん、ちょっと立ち話しが長くなってきたんで寒いんだけど、結局なんでオレに話しかけてきた訳? もう、これだけ話したから分かると思うけど 俺はSだから・・・」

一瞬、ロバチェフスキーの目に困惑の色が広がった・・・・・

「・・すみません、キョーコ様からエロ本立ち読みしている男性の中から額にMの光を出している人を捜して来いって命令されているので・・・・・ あなたはSさんなんですよね。 お呼び止めして申し訳ありませんでした・・・・・」 
うつむいたまま長身を折り曲げ一礼すると、不思議な能力を宿した異国の青年は小走りに去っていった。

  1. この記事のURL 2007/12/02(日) 14:03:56|
  2. 変譚
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コメント

えええっ

こ、これはポエマーへの第一歩なのでしょうか。

実話だったら…いや、創作だとしたら本当にすごい。

そして、最後のロバさんの困惑が気になります~
Sさんなんですよね?
  1. 2007/12/02(日) 23:11:45 |
  2. URL |
  3. 月華 #ALNPex4.
  4. [ 編集]

うーーん

私も、思わずうなりました。
ジェノさん、ほんとに理系の方なのでしょうか?
創作だとしたら、すごい!
なんでもできるんですねえ(感心)

ジェノさんのポエムが、見開きページに堂々と掲載されたパンフ。
私も、ぜひ、真っ先に注文したいです。
  1. 2007/12/03(月) 01:23:41 |
  2. URL |
  3. プラタナス #1bkUGJEw
  4. [ 編集]

同感~!!

実話なら何とも摩訶不思議なお話で、SMのお知り合いを皆並べて、首実検したいですね!(爆)

我が家のおでこは両名とも光ってないはずですが(笑)

で、創作だとしたら・・・・・・・・・・ジェノさんすごいです!
職種変更できちゃうかも?
(違うなぁ、副業でさらに儲けられる??)
  1. 2007/12/03(月) 02:43:45 |
  2. URL |
  3. なつこ #I5FBvI8g
  4. [ 編集]

オカルトSM?

だから、ポエムはダメだってあれほど言ったのに…………!!
実話?オカルト?
まじっすか?
コレ、本当に実験したい……
えぇっと、サンプルは
Sに見えてMな莉那に
Mに見えてSな月華サンに
月華サンと限りなく似ていてSっぽいケドM……だけどやっぱりSな、なつこサン…
と、罠だらけ(爆笑)
ある意味、この実験やったら人間不振に陥るかもねー
  1. 2007/12/03(月) 23:33:09 |
  2. URL |
  3. りな #SFo5/nok
  4. [ 編集]

ありがとうございました。

月華さん、
お察しのとおり、ポエマーへの第1歩って意気込んで書いたんですが・・・(久しぶりに記事を載せてから10回以上書き直しました 笑)
リアルタイムで観察していた方がいたら大笑いだったかと・・・・・

私?・・・・Sさんですよ   何か?   (汗・・・)


プラタナスさん
やっぱ、パンフ白光・・・じゃなかった発行の方向なんですか(泣)
海パン一丁でネクタイ姿の写真だけでも恥ずかしいのにその上ポエムですか・・・・・ 失踪したくなります。
ちなみにおでこに妖しい光・・・マロニエさんの記事からのパクリです・・・・ 無断使用申し訳ない・・・

なつこさん
本当、道行く方々のおでこに表示されてたら、こんな苦労もしないのに・・・(って冗談です)
なつこさんのところは充分光ってるでしょ!

この能力持っていたら何に使うか・・・・・?
アンケート調査してみたいです。

りなさん、
せっかく止めていただいたのに・・・・
本当はもっとマジポエム目指していたんですが・・ショートストーリーになっちゃいました。
慣れないことはするもんじゃないですねー
肩こったー!

S女さん、M女さん、「本物は私です」あてクイズ・・・・ いいですねー

妄想すると・・・・ 気弱な回答者の男の子・・・3人の中からM女さんと思った女性に鞭を一発・・・
って不正解でS女さん叩いちゃった日には・・・
想像だけでも涙が出てきます(笑)


  1. 2007/12/06(木) 01:25:58 |
  2. URL |
  3. genomic2p #4hkfV.Mk
  4. [ 編集]

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